『専務の犬』−高橋留美子傑作集− 高橋留美子 その6


『専務の犬』−高橋留美子傑作集−   高橋留美子 その6
 全1巻 初版1999年7月 ビッグコミックスペシャル(ワイド) 小学館


6作の短編が収められています

  1. 専務の犬
  2. 逃走家族F(ファイアー)
  3. 君がいるだけで
  4. 茶の間のラブソング
  5. おやじローティー
  6. お礼にかえて


どれも面白い


特に、オヤジの視点に立ったものが多いような気がする
オバサンの視点にたったもの、と言うなら分かるが
発表の場所がビッグコミック
やはり、読者の中心はオヤジ系なのだろう


そのせいか、オヤジである私が読むと
家族愛、夫婦愛、仕事、やりがい、大黒柱、前向き・・・と言うより
悲痛、叫び、痛み、哀しみ、孤独、寂しさ、窓際、居場所・・・
そんなペシミスティックな言葉が浮かんでしまう


高橋留美子は、そんなオヤジ心を、どうして掴めるのか?
やはり、彼女が天才であるゆえんである
笑える箇所を盛り込みながら、本筋はブレず、
最後にはちゃんと落とし前をつけてくれる
安心して読める


今回は、前回の『Pの悲劇』よりカラーページが少ないような気がする
まあ、オヤジの大好きな編みタイツのおみ足の分、
お徳になれるので許す(見ないとわからないよ)


いずれにしろ、面白い
高橋留美子ファンでなくとも、このシリーズ
【ニューるーみっくワールド】は必見です!