『子供の王国』 −諸星大二郎珠玉短編集− 諸星大二郎 その16


『子供の王国』   −諸星大二郎珠玉短編集− 諸星大二郎 その16
 全1巻 初版1984年8月 ジャンプコミックスデラックス 集英社


相変わらず、諸星大二郎は面白い!


色々なタイプの作品が8編、収められている

  1. 子供の王国 PART1 いたずら
  2. 子供の王国 PART2 オニごっこ
  3. 子供の王国 PART3 戦争ごっこ
  4. 食事の時間
  5. 広告の町
  6. 感情のある風景
  7. ダオナン
  8. ラストマジック
  9. 会社の幽霊
  10. 王の死
  11. オー氏の旅行


成長停止剤を飲んで子供のままであり続ける大人達・・・
食糧難で、最終的にクソを食わせられる貧民・・・
広告ばかりの街・・・
感情を視覚に現すと・・・
先進科学と、宗教的呪術のコラボ・・・
意志を持った会社・・・
社長交代のならわし・・・
メルヘンチックな一コママンガ・・・


どれをとっても素晴らしい!
今回はあまり妖怪とかおどろおどろしいものは少なく
現代社会の「ひずみ」を描いた感じの作品が多い
シリアスなもの、哀しいもの、ギャグ、メルヘン・・・
諸星大二郎の要素が凝縮された短編集といえよう
珠玉短編集と銘打つだけのことはある


それにしても、目に見えない「感情」を、絵的に表すとこうなるという
イデアも優れているし、まさに漫画的な特質を得ており
そしてその表現力もすごい


う〜ん
何度も言うが、諸星大二郎は、面白い