『いいひと。』 -FOR NEW NATURAL LIFE-  高橋しん 




『いいひと。』   -FOR NEW NATURAL LIFE-  高橋しん 
 全26巻 初版1993年10月 ビッグコミックス 小学館


高橋しんの作品は、このシリーズしか持っていない
そのうち『最終兵器彼女』を読む予定


特に好きでも嫌いでもなかったが、読み始めると止まらないクセが出て
結局全巻そろえてしまった
要するに、読み始めると止まらないほど面白いという事だ


主人公の【北野優二】
とにかくタイトル通り、『いいひと。』、である
優しく思いやりがあり、しかし自分を貫き臆するところがない
人柄に裏表がなく、素直で明るく前向き
他人の幸せを我がことのように喜び、やりがいを持って全力で仕事する


おおっ!なんと、いい人なんだ!
我が社にも是非ほしいと思う人が殺到しそうだ


現代の競争社会
他人を蹴落とし、自分の事のみを考え、要領よく生きる
人々はそんな無機質な社会に辟易しながらも、結局流されて毎日を送っている


そんな中に、こんな『いいひと。』がいたら・・・
きっと高橋しんは、そんな思いで描いたのかもしれない
それに読者は共感したに違いない


ところで、主人公の北野優二は、スポーツメーカーに就職して悪戦苦闘するのだが
何故スポーツメーカーだったのか?
答えがわかった
高橋しんは、多分漫画界で唯一の、「箱根駅伝」を走った選手だったそうだ
だからスポーツ用品、特にシューズにはこだわりを持って作品に登場させたのだろう


人間関係に疲れているあなた
このマンガを読んで、ほのぼのしましょう
これだけ不器用な生き方、しかし素晴らしい生き方に
きっと勇気と活力をもらえるでしょう